こんにちは!神坂亮介です。
今年のお盆休みは猛暑日が続いていますが、皆さんは夏バテなどされていませんか?
熱中症などの危険性もあるので、体調には十分お気をつけ下さいませ♪
以前のブログ『富士山の歴史!〜富士山は富士山じゃなかった!?〜』で、富士山は現在も噴火の可能性がある活火山だとお伝えしましたが、実際に噴火に遭遇してしまったら…なんて、考えたらゾッとしますよね。
この記事の目次
火山の噴火に遭遇する確率を知るポイント!
ここ最近でも、小笠原諸島の西之島で噴火が起こったり、鹿児島県の桜島や浅間山(長野県と群馬県)など日本各地で噴煙が確認されています。
では、実際に噴火に遭遇する確率はどのくらいなのでしょうか?
噴火に遭遇する確率を考える上で、最も重要になってくるのが…
《過去の火山の歴史を知っておく!》ということがポイントになってきます。
今現在も、大学や気象庁などにより火山の噴火の予知活動を調査していますが、的確に噴火を予知するのは難しいと言われています。
私自身も以前に、火山の噴火の予知活動を調査していました。
・いつ噴火が起きたのか
・何年周期で噴火が起きているのか
・地震との関係性
・GPSや地震計
などによって予知を行うわけですが、その中でも重要なのが…
・いつ噴火が起きたのか
・何年周期で噴火が起きているのか
といった、過去の歴史がポイントになってきます。
今回は日本一有名な活火山ともいえる富士山と、近年でも大きな話題になっていた御嶽山の歴史を振り返りながら説明していきます。
御嶽山の噴火
御嶽山:長野県木曽郡木曽町大滝村と岐阜県下呂市・高山市に跨がる山で、標高3,067mの複合成層火山になります。
御嶽山の噴火といえば、記憶に残ってる人も多いのではないでしょうか。
(2014年9月27日に起こった御嶽山噴火の写真)
この当時、御嶽山の噴火危険レベルが1の段階での噴火だったため58人もの登山者がお亡くなりになられてしまいました。
日本において、戦後最悪の火山災害とも言われました。
この火山災害からも分かるように、噴火危険レベルが1だったのにも関わらず噴火が起こったように、予知することが非常に難しいということがわかるのではないでしょうか。
御嶽山の噴火の歴史
御嶽山の歴史を振り返った時に、以前は774年と1892年に噴火があったのではないかと言われていましたが、現在では噴火は無かったということがわかっています。
なので御嶽山は、活火山としての認識がほとんどされていなかったそうです。
その後、1979年に水蒸気噴火が発生し、御嶽山においては初めての噴火を確認することになりました。
そして気象庁によれば、1991年に小規模な水蒸気噴火があったようです。
また2007年にも極めて小規模なため噴火発生日が不明な水蒸気噴火があったようです。
ここまでの歴史を遡った時に、専門家の方々の中でも「御嶽山はあまり噴火のしない火山なのではないか?」というような仮説があったのではないでしょうか。
そして2014年9月27日に、戦後最悪とも言われた御嶽山の噴火が起こってしまいました。
先ほども説明したように…
専門家の方々の中でも「御嶽山はあまり噴火のしない火山なのではないか?」というような仮説があったと考えると噴火危険レベルが1の状態で噴火が起こってしまったという説明がつくのではないでしょうか。
御嶽山の噴火を予知
御嶽山において、公式的な噴火としては1979年と2014年の2回噴火があったといえます。(小規模なものは除いてあります)
1回目の1979年の噴火から2回目の2014年の噴火を見た際に、35年という周期が1つ考えられます。
もちろんこれだけでは確定できませんが、火山性地震の発生なども併せて見た時に、2014年のような噴火危険レベルが1なのに噴火が起こってしまったという悲劇は回避できるのではないでしょうか。
なので一概にはいえませんが、2014年から35年後の2049年ごろに、御嶽山付近で火山性地震が頻発するようなことがあった場合には「噴火が起こるかもしれない!」と噴火に対して警戒することで、身を守ることにつながるかもしれないですね♪
富士山の噴火
富士山:静岡県(富士宮市、裾野市、富士市、御殿場市、駿東郡小山町)と山梨県(富士吉田市、南都留郡鳴沢村)に跨がる山で、標高が3,776mの成層火山になります。
富士山の噴火については、ここ数年で地震があるたびに「いつ噴火するのか…」と言われたりもしています。
富士山の噴火の歴史
富士山の噴火を振り返った際に、過去の噴火を数えると多数の噴火が確認されています。
なので今回は、富士山における大噴火を中心に噴火の歴史を説明していきます。
・延暦(えんりゃく)大噴火
・貞観(じょうがん)大噴火
・宝永(ほうえい)大噴火
・延暦大噴火…「日本紀略」の記事によると、800年(延暦19年)3月14日から4月18日にかけて大規模な噴火が起こりました。
その2年後の802年(延暦21年)1月8日にも噴火の記録があり、この時には相模国足柄路が一次閉鎖され、5月19日から翌年の1年間は、箱根路が迂回路として用いられたそうです。
・貞観大噴火…864年(貞観6年)には、富士山の北西斜面(現在の長尾山)から大量の溶岩が流れだす噴火が起こりました。
流れ出た溶岩は本栖湖(もとすこ)に達し、せの海と言う湖を埋めて西湖と精進湖に分断したそうです。
・宝永大噴火…富士山の噴火の中で最も大規模で有名な噴火になります。
1707年(宝永4年)大量のスコリアと火山灰を噴出した宝永大噴火が起こりました。
宝永大噴火は、日本最大級の地震である宝永地震の49日後に始まり、江戸中に大量の火山灰を降下させるなどの大規模な噴火でした。
噴火の1~2か月前から山中のみで有感となる地震活動が発生し、十数日前から地震活動が活発化、前日には山麓でも有感となる地震が増加しました。
(最大規模はマグニチュード5程度)
また、12月16日に南東山腹(現在の宝永山)で大爆発を起こし、黒煙、噴石、降灰があり、激しい火山雷があったそうです。
この噴火は月末まで断続的に起きたが、次第に弱まっていきました。
山麓では家屋や耕地に大きな被害があり、噴火後は、洪水などの土砂災害が継続したそうです。
富士山の噴火を予知
富士山においては、延暦大噴火、貞観大噴火、宝永大噴火の3つの大噴火を中心とした時に、次のような仮説を立てられます。
800年に起きた延暦大噴火から864年に起きた貞観大噴火では、約60年。
また864年に起きた貞観大噴火から1707年の宝永大噴火では、約840年もの歳月が空いています。
もちろん上記の歳月は大噴火だけで考えた場合になります。
大噴火以外を見た場合には、781年以降に17回くらい噴火があったとされています。
その17回の噴火うち、12回の噴火が800年から1083年までの約300年の間に起こったとされています。
これをもとに考えると、約20年〜30年の周期で噴火が起きていたと言えます。
または、781年から1707年までの約900年で考えると、約50年〜60年の周期で噴火が起きていたとも言えます。
しかし1707年の宝永大噴火以降では、明確な噴火は観測されておらず現在に至ります。
歴史的な周期をもとに考えた場合、約300年もの間に噴火が一度も起きていないのが異様に感じますよね。なのでここ数年で地震があるたびに「いつ噴火するのか…」と言われたりもするわけです。
最後に
ここまでの話で、噴火を予知することは非常に難しいことを理解していただけたかと思います。
そして今回の話の中で何を伝えたかったかというと、対象となる山にもよりますが約20年〜30年に一度の噴火であったり、数百年に一度という周期で噴火したりと、火山の噴火に遭遇する確率はかなり低い確率だということです。
もちろん今現在も活発に火山活動がみられる桜島などでは、噴火に遭遇する確率は上がってしまいます。なので火山性地震が起きてる山には近づかないようにしていれば火山の噴火に遭遇する確率は抑えられるということです!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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