こんにちは!今日は『世界一の山』というテーマをお話しします。
世界一の山、と聞いてあなたは何を思い浮かべますか?
と思いますよね?
そうなんです、エベレストは確かに、世界一標高が高い山です。その標高なんと8848m!富士山の倍以上あります。
でも、今日はそんなあなたの常識を覆す、
というお話です。
この記事の目次
エベレストの歴史
世界一の山の話をする前に、エベレストがどうやってできたのかを説明します。このエベレストの成り立ちを知っておくことが、今日の話ではすごく重要になりますので、ぜひ飛ばさずに読んでくださいね(笑)
まず、エベレストのある場所ですが、ユーラシア大陸とインドの間ぐらいにネパールがあって、そこにヒマラヤ山脈があります。そのヒマラヤ山脈の一番高い山がエベレストです。
エベレストに海の化石?!
世界一標高の高いエベレストがあるヒマラヤ山脈、でもそこの地層を調べると、なんと海にあったような化石が見つかるんだそうです。
海の化石が見つかるというのは、エベレストが昔は海だったんじゃないか?という説に繋がります。ということは、もともとエベレストはもとより、ヒマラヤ山脈自体なかったのではないか?という説もあるんです。
何らかの原因でボコッと隆起していった。その結果ヒマラヤ山脈ができた、という説です。
大陸衝突説
もともとは山脈などなく海だった、という説の中で現在最も有力なのが、この大陸衝突説です。
もしかしたらどこかで(中学の授業とかで?)聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?地動説に沿って考えると、もともとユーラシア大陸とインド大陸の2つがあって、その2つの大陸がだんだん近づいていき、ある時衝突した。
もちろん衝突と言ってもゆっくりでしょうけども、大陸が動くほどのパワーですから、ぶつかった後もお互いを押し続け、押し続けた結果、ぶつかっている面が隆起していってヒマラヤ山脈、エベレストができた、ということです。
もともと何もない0mだった所が8848mにもなるってなんかロマンがありますよね(笑)
エベレストの標高の基準
さて、色々な説があるエベレストですが、その標高は8848m。この標高って、どこを基準としているかご存知でしょうか。
よく海抜○m、って見たり聞いたりしませんか?津波被害の想定される地域などでは、所々に『ここは海抜○mです』って看板が立ってたりします。
海抜、というのは、海面を0mとした時のその場所の高さのことです。なので例えば海抜3mというのは、海面を基準としたら、ここは海面より3m高いですよ、ということを示しています。
そしてこの海抜と、標高は同義。つまり標高1000mの山というのは、頂上の海抜が1000mということになります。
ここまで言えばもうお分かりですね?エベレストの標高8848mというのは、海面を基準としている高さ、ということです。
山全体の高さNo.1はエベレストではない
ここまでを頭に入れた上で、ここから本題、世界一の山はどこにあるのか?!
それは、ハワイにあります。
・マウナロア
って聞いたことありますよね。ここに世界一が存在するんです!
しかし、『標高』で言うとマウナケア4205m、マウナロア4169mと、エベレストの半分くらい。どこが世界一なの?って話ですよね。
山の作りの違い
エベレストの半分の高さなのに世界一になる理由は、山の作りの違いにあります。エベレストが大陸の衝突による隆起が有力説であるとお話しましたが、この2つの山はマグマによってできた山です。
地球の構造の話になりますが、大まかに言うとマントルというドロドロのマグマが溶けている層があります。そしてその上に地震の原因でもあるプレートがあり、その上が海や陸地という感じです。
このマントルの一部にホットスポットというマグマだまりがあり、そのマグマだまりのマグマがプレートも超えてだんだん地上まで上がってきて、噴火します。その噴火したマグマが固まって、マウナケアやマウナロアはできました。
マウナケア、マウナロアの高さの基準
では、そんなマグマが固まってできた2つの山はどこからスタートしているのか?と言うと、海底からスタートしています。海底からそびえ立つ山なんです。
標高、というのは海面からの高さなのでマウナケアもマウナロアもエベレストの半分ぐらいでした。しかし、この2つの山の一番低い場所は海底なんです。エベレストのスタート地点は山の成り立ちからして地面。海抜0=標高0m地点です。
それに対しマウナケア、マウナロアは海底が高さ0m地点ということになります。
山の”高さ”世界一は?
マウナケアの高さ
では、海底を基準とした山全体の高さで見た時、マウナケアの高さは一体何mなのか?
・・・
・・・
なんと!
10203m
です!
エベレストより1400mほど高いんです!驚きですよね。なので、マウナケアは、海底からの高さで見たら世界一の山だ、と言われています。
待ってください(笑)最後まで読んでくださいね?
マウナロアの高さ
10203mもあるマウナケアより、マウナロアは果たして高いのか?というお話ですが、算数が得意な方は気づいたかもしれません。
ということに。同じ海底基準だったとしたら、標高の高いマウナケアが世界一じゃないか?と思いますよね。でも、マウナロアには秘密があるんです。その秘密とは・・・
ということ。マウナケアよりも山全体の大きさ(質量)がでかいんです。
そして、でかすぎて、重すぎるがゆえに、山の底の中心部は海底よりも沈んでいます。山の重さにプレートが耐えられていないということですね(笑)
と、いうことで山頂と、一番沈んでいる地点の差がマウナロアの”高さ”ということになります。
ではその高さが何mかと言うと・・・!
・・・
・・・
なんと!
17170m
です!すごくないですか?!山自体の大きさ(高さ)、エベレストの倍ですよ?!すごいですよね。初めて聞いた時めちゃくちゃ興奮しました(笑)
というわけで、世界一”高い”山はどれか?と言ったら圧倒的にマウナロアということになります。
まとめ
ここまでをまとめると、概念として、世界一の山は3つ存在します。
・海底からの高さ世界一はマウナケア
・山自体の大きさ(高さ)世界一はマウナロア
ということです。
ちなみに、画像検索してみれば分かりますが、マウナケアとマウナロア、どちらも写真を見ると
というぐらい、山っぽくありません。平に見えるぐらい、ゆるやか〜に斜面が続いています。エベレストもそうだし、富士山とかもそうですが、山と言えばそこにそびえたっているイメージありますよね?
でもマウナケアとマウナロアは、山自体がでかすぎて、近くで見るとゆるやか〜な斜面にしか見えないんです。これが山なの?というぐらい。そんな常識はずれの山、ということですね(笑)
僕もまだハワイには行ったことがないですが、いつか行った時には、マウナケアとマウナロア、そしてマグマを、見てみたいなと思います!
というわけで、今日の内容は以上です!最後まで読んでいただきありがとうございました!