こんにちは!神坂亮介です。
ついに梅雨も明け、夏到来ですね!
かと言っても、コロナウイルスがなかなか終息しない…。
まだまだ気兼ねなく登山を楽しめるのは、もう少し先ですね。
今回は、また地形図をテーマにお話ししていこうと思います。
その中でも『谷地形と尾根地形について』お話しします。
極端かもしれませんが…
この地形の違いも知らずに山に登るなんてのは論外です!
地形がもたらす危険やリスクについてもお伝えしていきますので必見です!
この地形を見分けることが出来ると、危険を回避できるようになるので最後まで読んでいただけると嬉しいです。
谷地形と尾根地形
まず最初に、谷地形と尾根地形についてお話しします。
【谷地形とは】
谷地形とは…山や丘、尾根、山脈に挟まれた、周囲よりも標高の低い箇所が長細く溝状に伸びた地形のことを言います。
簡単にいうと、山の他の部分と比べて低くなっている(凹んでいる)部分のことを言います。
また、写真のように水が流れていることもあります。
【尾根地形】
尾根地形とは…谷と谷に挟まれた山地の一番高い部分の連なりのことを言います。
文章での表現ではわかりにくいと思います。
写真のように山の他の部分と比べると相対的に高くなっている部分のことを言います。
山頂と山頂をつなぐ場合は、稜線とも言われています。また見晴らしが良いことが多く、尾根や稜線歩きを楽しむ登山者も多いです。
では次に、実際の地形図をもとに谷地形と尾根地形を読み取っていきましょう!
谷地形と尾根地形を読み取る!
実際の地形図で谷地形と尾根地形を読み取るコツとしては、まず最初に山頂を探します!
地形図によって変わってきますが、山頂は▲のマークで記されている場合があります。この場合はすぐに見つけれるかと思います。
(今回はわかりやすくするために⭕️で囲いました)
(出典:国土地理院)
また、▲がない場合は以前のブログ『【初心者必見】山選びに最適!超簡単な地形図の読み方』でご説明しているように、等高線を元に山頂を探してみましょう!
等高線の輪が一番小さいところが山頂になるので、まずはそこを探しましょう。
(今回はわかりやすくするために⭕️で囲いました)
(出典:国土地理院)
山頂を見つけることが出来ると、谷地形と尾根地形を読み取るのは簡単です!
では、谷地形から読み取っていきましょう。
【谷地形の読み取り方】
谷地形は、▲山頂に向かって等高線がV字のところになります。
(今回はわかりやすくVで示しています)
(出典:国土地理院)
なかなか慣れるまでは、見分けにくいかもしれませんが、▲山頂に向かって等高線がV字のところが谷地形になります。
次に尾根地形の読み取り方についてお話しします。
【尾根地形の読み取り方】
尾根地形は、谷地形の逆で▲山頂から低い方(外)に向かって等高線が凸のところになります。
(今回はわかりやすく∧で示しています)
(出典:国土地理院)
谷地形と尾根地形の読み取り方は分かっていただけたでしょうか♪
そんな時は、自分の手で考えましょう!
手で覚える谷地形と尾根地形
山頂に向かってV字になってるのって…谷地形?尾根地形?どっちだったかなぁ…。
そんな時は、ご自身の手で思い出しましょう!
・手のラインを等高線の向きとします。
・指と指の間を谷地形とします。
・指を尾根地形とします。
・▲山頂に向かって等高線がV字のところが谷地形になります。
・▲山頂から低い方(外)に向かって等高線が凸のところが尾根地形になります。
なので、どっちが谷地形でどっちが尾根地形?ってわからなくなった時には、地形図に手を合わせて考えていただければ、谷地形か尾根地形かを理解できるかと思います♪
谷地形と尾根地形を理解してもらった上で質問です!
Q.登山の道選びは、谷地形と尾根地形のどっちの道を歩く方がいいのでしょう?
登山の道選びは、谷地形or尾根地形のどっちの道を歩くべき?
Q.登山の道選びは、谷地形or尾根地形のどっちを歩くべき?
という質問の結論を言いますと…
A.尾根地形を歩くべきです!
地形の特徴を理解することで、どうして尾根地形を歩くべきなのかが分かってきますので、それぞれの地形の特徴と危険性についてお話ししていきます。
谷地形の特徴
谷地形は、尾根地形と尾根地形に挟まれた凹んだ場所になります。
つまり、谷地形には水があることが多いです。なので水がある場所は谷地形の目印になります。
《谷地形の危険性》
谷地形は凹んだ場所ということもあり、雨が降った際には水かさが増水することになります。結果、谷地形を歩いていると鉄砲水の危険性があります。
しかも単なる皮とは違って、山での鉄砲水は土や石などを巻き込んだ土石流になります。
また、雨が降ることで地盤が緩み、土砂崩れが起こる可能性が出てきます。
谷地形にいることで、土砂崩れの下敷きになってしまう危険性も高くなるということになります!
なので登山に行く時の注意点として、雨が降った日、翌日、翌々日には要注意です!
尾根地形の特徴
尾根地形の特徴としては、谷地形と違い凸な地形をしているので周りの山よりも高く見晴らしが良いことが多いです。
見晴らしいが良いことから『山で道に迷ったら、尾根に出ろ!』という言葉もあります。
山で道に迷った際には見晴らしの良い尾根地形に登り、自分がいる場所を少しでも把握しましょう。
自分の身を守るツールになるので、ぜひ地形図を読めるようになりましょう!
《尾根地形の危険性》
尾根地形は凸な地形のため、1番の注意点としては滑落になります。
昨年末には、富士山での滑落事故もありました。
その他にも足を滑らし命を落とした滑落事故は多数ありますので、皆さんも気をつけて登山を楽しんでください。
今回、地形図についてお話ししてきましたが、実際に地形図を読めるようには、実践あるのみです!
地形図を見て、山に行くことを繰り返すことで地形図が読めるようになっていきます。
最初はなかなか難しいかもしれませんが、地形図が少しでも身近なものになると嬉しいです。
また、地図の種類によってのメリット・デメリットがあります。
地図の種類に関してのブログ『登山の基礎|地図を読むメリットとおすすめ地図3選』も書いてますので、読んでいただき参考にしていただけると嬉しいです。
道迷い・遭難を事前に防ぐことや、万が一に道迷い・遭難になってしまった際にも、地形図があなたの身を守るツールになり得ます。
これからも地形図が読めるようになる情報など役立つ情報をなるべくわかりやすくお伝えしていこうと思います!
是非ご参考にしていただけたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事を読んでくださった方が、1人でも登山に興味を持っていただけたり、安心・安全を第一に!登山を楽しんでもらえると嬉しいです。
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