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【あなたは登れる?】2つのデータから見る富士山に登頂できる確率

こんにちは!前回、富士山に関する雑学をご紹介しました。

今回は、雑学ではなく、きちんと取られたデータから、富士山に登る人の一体何割くらいが頂上までたどり着いているのか?

つまり、登頂できる確率、のお話をします。

どうせ富士山に登るなら頂上からご来光が見たい。そういう方も多いです。ただ、富士山は普段住んでいる環境とは全く違う環境なので、高山病だったり、どうにもならない悪天候だったり、色々な要員で登頂できない可能性もありますよね。

特に、登山初心者で富士山に初めて登る方の場合、自分は無事に登頂できるのか不安を抱えている方も多いと思います。

富士山の登山ルートは4つあって

・吉田
・富士宮
・須走
・御殿場
※5つ目、プリンスルート(富士宮と御殿場の混合)もあります

どのルートにも特徴があって、難易度も様々。初心者が登るルートとして有名なのは吉田ルートと富士宮ルートで、あなたも一度は聞いたことがあるかと思います。

なので今日は、特に初心者が登るルートとして選ばれることの多い『吉田ルート』に絞って、登頂できる確率を出しますので、ぜひ来年以降で富士山に登りたい!と思っている方は参考にしてみてください。

登山者の数値データ

まず、今日使う数値のデータですが

・環境省赤外線カウンター(各ルートの8合目に設置)
・富士吉田市(吉田ルート6合目)手作業カウンター

のデータです。吉田ルートは、6合目の通過人数を24時間人の手でカウントしているんだそうです。担当の方々お疲れ様です・・・。

環境省の赤外線カウンターは、4つのルートそれぞれに設置されているそうで、HPからも閲覧できます。

今日はちょっと古いですが、H23年7月1日〜8月31日までのデータを使って計算しました。
(環境省の赤外線カウンターのH23年データはこちら)

H23年の吉田ルートそれぞれの箇所通過人数は

・赤外線カウンター(吉田ルート8合目)→165,038人
・吉田ルート6合目手動カウント→228,775人

だったそうです。先ほどの環境省のデータを見ると、吉田ルートの次に多い富士宮ルートでも半分以下の約72,000人ですから、いかに吉田ルートが多いか分かりますね。

8号目まで行ける確率

先ほどの数値を使って、単純に吉田ルートで登っている方がどれぐらいの割合で8合目まで行けるのか?という確率が出せます。

165,038人÷228,775人をすると約72.1%です。

Oさん
結構減るんだね・・・

そうなんです、8合目までの確率ですら72.1%ですから、頂上までと考えるともっと減ります。

さらに、このデータは初心者ベテラン関係なくカウントしているデータですから、初心者に絞ればもっと低くなることが十分考えられますよね。

登頂できる確率

以上を踏まえると、初心者の方が初めて富士山を登った時登頂できる確率というのは、僕の推測ではありますが

50〜60%ぐらい

なのではないかと思います。2〜3人に1人は途中で何らかの理由でリタイアしてしまう可能性がある(あくまで数字上は)ということです。

思っていたよりも厳しいんだ、と思ったかと思いますが、めげることなく最後まで読んでいただけると嬉しいです←

ちなみに、何らかの理由の中でおそらく一番多いのは、高山病によるものです。

高山病の危険

関連記事にもあげましたが、高山病はひどい場合命に関わることもある突発性の病気なので、注意するようにしてください。

実際、僕の友人も初めての富士登山の時は高山病で本7号目にある山小屋に宿泊したところで登頂を断念されています。

Oさん
はい、仮眠して起きたら頭痛・発熱・吐き気・胃もたれ(カレーの食べ過ぎ)があって、高山病ということで断念しました。
神坂
胃もたれは高山病関係ないですけどね・・・。
Oさん
僕が宿泊した須走ルート本7号目『見晴館』は、カレーがとっても美味しいのと、山小屋から普通にご来光見れます。

※実際、須走ルートは富士山南側斜面のルートなので、基本的にどの山小屋からもご来光は見れます。

話を戻すと、高山病は、友人のように寝るまでは特におかしいところがなくても、起きたら高山病になっていた、というケースもあって、どうすれば防げる!とかいうすごい方法もないのが現状です。

かかってからの対処にはなりますので、初心者の方は特に、高山病のリスクも理解した上でしっかりとした準備をしてくださいね!

本当にそんなに登頂できないの?

さて、さきほどめげずに最後まで読んでくださいと書きましたが、ここまではビビらせるようなことしか言ってないので、少し安心することもお話しておきます(笑)

吉田ルート限定とはいえ、本当に6→8合目までで約3割も脱落しているのか?というのは、正直僕も疑問です。

なぜなら、僕の周りで富士山に登った人、ほとんどが登頂しているから(ルートは様々)。

なので僕もデータを見た時

神坂
本当にそんなに脱落しているのか?

と思ったぐらいです。

Oさん
僕が登頂できなかった時は15人くらいで高山病で断念が僕を含め2人いました。
Oさん
でも翌年再チャレンジして、15人中半分くらいが登山そのものが初というメンバーでも、全員登頂できました。(高山病にはしっかりなりました←)

そうなんです、このように、実際そこまで脱落していないのでは・・・?という感覚はあります。数値的根拠はないですが。

なので、もし不安でしたら、あなたの周りで富士山に登ったことがある方に聞いてみて、実際登山した感じなどをしっかり聞いておくといいでしょう。

あとは、今年は富士山に登れないのをいい機会と捉え、他の山で練習登山をして登山の経験値を増やしつつ、環境の違いや登山に関することの知識を今のうちに身に付けておくのもいいと思います。

僕のYouTubeチャンネル(理系山男子/神坂涼介)でも、富士山のことや登山に関することをたくさん解説しているので、ぜひそちらも参考にしていただけると嬉しいです。

それでは、今日の内容は以上です!最後まで読んでいただきありがとうございました♩

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ABOUT US
神坂涼介株式会社リンクコンサル代表取締役
登山の趣味歴11年。大学では火山学、地質学を専攻。YouTubeでは登山や自然に関する防災知識等を発信。一人でも多くの人が山に興味を持って欲しいという願いから、会員制コミュニティTOMOTOTOでは定期的に登山&勉強会を開催している。愛知県で4店舗を構えるカルチャーセンターでは、平均年齢61歳の高齢者向けに「山歩き入門」という名称で座学、体験登山を実施している。