こんにちは。
神坂涼介です。
前回は、富士登山で失敗しない服装や防寒の考え方についてお話ししました。
なので、服装や防寒対策での失敗する可能性は低くなったと思います。
しかし、服装や防寒対策の他にも気をつけることがあるんです!
この高山病は、登山初心者の方がかかりやすいと言われていますが、経験者の方がかからないわけではありません。なので今回は、誰でもなり得る高山病の原因と対策法についてお話ししていきます!
この記事の目次
高山病とは
高山病とは病気ではなく、高度の高い場所などに行った際に低酸素状態に陥り、身体が順応できずに起こる症候群のことで「低酸素症」や「高度障害」とも言われています。
発症の程度や発症するかどうかは個人差が大きいとされています。
また、発症しづらい人でも体調によっては発症したりと、誰にでも起こりうるのが高山病です。
突然症状が重篤になることはほとんど無く、徐々に様々な兆候が身体に現れ始めます。
高山病の定義
まず初めに、高山病にかかりやすい場所は2つに分けることができます。
・準高所・・・(標高)約1,500m〜2,440m
・高所・・・(標高)約2,440m〜4,270m
【準高所】と【高所】について
高山病は一般的には、【高所】で発症しやすいと言われています。
標高で言えば、約2,000m以上の所で高山病が発症しやすいとも言われていますので、【準高所】の標高だからといって、高山病が発症しないというわけではありません!ので油断は禁物です!
今後2,000m以上の山を登る方は、高山病のリスクがあることを知った上で登山を楽しんでください。
その為にも、高山病の原因を理解していきましょう。
高山病の原因
高山病の原因として、主に3つの原因が考えられます。
①酸素不足
②脱水
③寒さ
①酸素不足
今回は以下の条件を基準に説明をしていきます。
〈条件〉
・高度0m
・気温15°
・酸素濃度100% の平地の場合
高度(標高)が高くなるにつれて、どれくらい酸素濃度が変化するのか説明していきます。
【酸素濃度】
・約100%(高度0m)
・約88%(高度1,000m)
・約78%(高度2,000m)
・約68%(高度3,000m)
・約60%(高度4,000m)
富士山の標高は3,776mですので、普段の3分の2程度の酸素濃度になるので、結構酸素が少ないことがわかっていただけるかと思います。では酸素不足が起こると次の症状が引き起こります。
・酸素不足による症状
・脈拍数増加、頭痛、息切れ、吐き気、集中力の低下、めまい、筋力低下
症状がひどくなると
・顔面蒼白、チアノーゼ、意識不明、嘔吐、昏睡、けいれんなど、命の危険性につながる可能性もあります。
・酸素不足を起こしやすい状況
・荷物の重さ・・・
軽い荷物を背負って歩くのと、重い荷物を背負って歩く場合で比較した時では明らかに重い荷物の時の方が、呼吸数や脈拍数が増加することが容易に考えられます。身体にかかる負荷が大きくなると、体力の消耗も大きくなり、酸素の消費が大きくなります。
・歩くペース・・・
極端かもしれませんが、普通に歩くのと、走ってる場合で比較した時では明らかに走ってる時の方が、呼吸数や脈拍数が増加し、酸素の消費が大きくなることが考えられます。ペースが速いほど酸素の消費が大きくなります。
平地であっても、荷物の重さや歩くペースの違いで酸素の消費が大きくなります。
それに加えて、標高が高くなれば酸素濃度が低くなり、体内に取り込まれる酸素の量が減少します。
つまり、標高が高い場所では荷物の重さを最小限にして、ゆっくり歩くことが大切です。
②脱水
標高が高くなるほど脱水を起こしやすい理由は以下の順序になります。
・酸素濃度の低下
⬇︎
・身体が酸素を必要とする
⬇︎
・呼吸が速くなる、呼吸が浅くなる
(呼吸数の増加)
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・息を吐くと同時に、体内の水分を失う
普段は目に見えませんが、窓とかにハァ〜っと息を吐くと窓に水分がついて曇りますよね?
なので、呼吸数の増えれば増えるほど、私たちは体内の水分をドンドン失っているんです。
そして結果的に脱水を引き起こしてしまうのです!
③寒さ
寒さですが、前回の
でも説明してますが、標高が高くなるにつれて、気温が下がり、寒くなります。
また、風が吹くことでも体感温度も下がり、身体が冷え、身体機能は低下していきます。
そして①酸素不足 ②脱水 ③寒さ が合わさり、身体機能が低下すると共に高山病が発症してしまうのです。
高山病は、何か1つが原因で発症するというよりかは、色々な原因が合併することで引き起こると言えるでしょう。なので今回お話した①酸素不足 ②脱水 ③寒さの3つ原因に対して対策をするようにしましょう。
最後に高山病の対策について説明していきます♪
高山病の対策法
高山病の原因となるのは先ほどの3つだけではありません!
しかし先ほどの①酸素不足 ②脱水 ③寒さが高山病を発症させるリスクが高いものになってきます。
なので、①酸素不足 ②脱水 ③寒さに対して、それぞれどのような対策をするべきなのかを説明していきます。
①酸素不足に対する対策
登山をする上で、登山の計画を事前にしっかりと行い、時間に余裕を持ち、ゆっくりとしたペースで登山を楽しみましょう。また、ザックの中身に関してもしっかりと計画し、ザックが無駄に重くならないように気をつけましょう。
標高が高い山に、挑戦する時なんかは酸素缶などを持っておいてもいいかもしれませんね(^^)
②脱水に対する対策
脱水に対しては、こまめな水分補給を行いましょう!
③寒さに対する対策
寒さに対しては、前回の
を参考に、防寒対策をしっかりと行いましょう!
レインウェアやフリースなど、ご自身で調整できるように気をつけていただけると良いかと思います。
この記事を読んでくださった方が、1人でも登山に興味を持っていただけたり、安心・安全を第一に!登山を楽しんでもらえると嬉しいです(^^)
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それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)